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2006年5月18日 (木)

状況の力(監獄実験より)

心理学用語で「状況の力」というのがあることを知りました。

今から34年前の1971年8月、スタンフォード大学で、
ある心理学実験が行なわれました。

当時、あまりにも看守による囚人に対する虐待がひどかったため
その対策の一環としての実験です。

実験を行なったのは心理学者のフィリップ・ジルバルドー博士。

学生アルバイト18人が、人が囚人役と看守役になったときに
行動と心理の変化を探ることが実験の目的です。

詳細は省略しますが、結果的にはごく普通の良心のある学生が
、つい最近まで仲間だった囚人役の学生に人格を無視した虐待を
始め、当初2週間予定していた実験は、急遽6日で中止となりました。

看守役、囚人役、そして実験を行なった博士までもが、
実験と現実の境目がつかなくなってしまっていたのです。

囚人のカウンセリングを行なった牧師が、もはや実験は実験を越え
危険な状態に来ていると判断したため、囚人役の保護者と共に弁護士を
連れて実験中止を求めなければ、実験は続行され、さらに虐待は
エスカレートしていたものと思われます。

自分ならば「絶対に虐待などするわけがない」と誰しも思うと思います。
しかし、ある3つの要素が重なったとき、抗えない力=状況の力
が働いてしまうんだそうです。

状況の力① 権威への服従

        権威や名目があると良心や道徳を捨てやすい
        服従することにより自分の責任から目をそらす。

状況の力② 非個人化

        与えられた役割によって自分をなくすこと
        制服は費個人化を助長しやすい。

状況の力③ 非人間化

        相手を自分と同じ人間と認めず蔑む状況

地下鉄サリン事件、耐震偽装事件、イラク人捕虜虐待。
これらは全てこの「状況の力」が働いたものと思われるんだそうです。

私はこの実験を知って、その闇の部分の裏側に興味がわきました。

                                    

つづく

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